dumpvdl2によるVDL2の受信

dumpvdl2によるVDL2の受信

VDL(VHF Digital Link)はACARSに代わるデータ通信システムで、名前の通りデジタル通信なのが特徴です。
これまでVDL2のデコードにはAlinco DJ-X11などとKG-VDLの組み合わせか、MultiPSKというソフトを使うことでデコード可能でした。
しかし、両ソフトとも有料、特にMultiPSKは非常に多機能なソフトなので、画面がすごいことになっていてVDLだけのために使うのは色々面倒でした。

最近dumpvdl2というオープンソースのソフトウェアが公開され、Linuxのみの対応ですが、RTLドングルにも対応しているため非常に簡単にVDL2をデコード出来るようになりました。

環境

dumpvdl2は現状Linuxのみの対応です。(テストされているのは x86, x86-64, Raspberry Pi)

対応受信機

  • RTLドングル
  • Mirics SDR
  • 録音済みIQファイル

インストール

今回はRaspberry Pi(OSはRaspbian)+RTLドングルの環境にインストールしてみました。

RTLSDRのインストール

dumpvdl2をRTLドングルで使用するにはRTLSDRが必要です。
既にインストール済みの場合はこのステップは飛ばして構いません。

$ sudo apt-get install git gcc autoconf make cmake libusb-1.0-0-dev libtool
$ cd
$ git clone git://git.osmocom.org/rtl-sdr.git
$ cd rtl-sdr/
$ mkdir build
$ cd build
$ cmake ../
$ make
$ sudo make install
$ sudo ldconfig
$ sudo cp $HOME/rtl-sdr/rtl-sdr.rules /etc/udev/rules.d/rtl-sdr.rules

dumpvdl2のインストール

$ cd
$ git clone https://github.com/szpajder/dumpvdl2.git
$ cd dumpvdl2
$ make

dumpvdl2の実行

$ ./dumpvdl2 --help

を実行するとヘルプが表示されます。
オプションは簡単なので、特に問題無いと思います。

PPと連携するので次のようなオプションで実行しました。

$ ./dumpvdl2 --rtlsdr 0 --gain 49.6 --correction 42 --output-file vdl2.log --output-acars-pp 192.168.1.1:9742 136975000

--rtlsdr 0: RTLドングルの指定。普通は0です。複数接続している場合はどれを使うか指定します。
-- gain 49.6: ゲインの指定。RTLSDRのゲインと同じだと思います。
--correction 42: 周波数ドリフトの指定です。事前にSDR#等を使って使用するドングルの周波数ドリフトを調べておく必要があります。
--output-file vdl2.log: ログファイルの指定です。
--output-acars-pp 192.168.1.1:9742: PPと連携する指定です。PPを実行しているPCのIPアドレスとPort(デフォルトは9742)を指定します。
136975000: 周波数です。日本ではたぶん136.975MHzだけしか使用していないと思うので、これでokです。

PP側の設定

  1. PP側でdumpvdl2のデータを受け取る設定が必要です。
  2. PPを起動します
  3. リボンのレンチにiのマーク(I/O Settings)ボタンを押します。(スタートした状態では押せないので、停止した状態にしてください)
  4. Input dataのUDP/IP Data from netにチェックを入れます。
  5. UDP/IP local portが表示されるので、必要なら変更します。(デフォルトは9742)
  6. OKボタンを押して設定ダイアログを閉じます。

PP I/O Settings

後はスタートボタンを押せばdumpvdl2からのデータがACARSメッセージとして表示されるはずです。

一番下のJA333JがVDLのメッセージです。
右の方のRepのフィールドがデータタイプを表していて
-1 = ACARS no position report
0 = ACARS position report or manual position report
1 = ACARS forward estimated position
2 = ACARS AMDAR position
以上の4つがACARS関係です。

感想

以前にDJ-X11+KG-VDLを使ったときもそうでしたが、VDL2の交信頻度が低くなかなか表示されません。
適当なアンテナを使っているせいもあると思いますが、日本ではまだ使用頻度が低いのは確かだと思います。

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